品川遊郭でシーボルト驚く! [幕末 江戸]
江戸の川柳には面白いものが沢山ありますが、今日のチョイスは
これです。
「品川の客 にんべんあるとなし」
にんべん(人偏)あるのは侍、にんべんなしは寺。
品川(遊郭)のお客には侍と僧侶が多いという川柳です。
品川はご存知東海道の宿場町で往時180軒を超える妓楼が並んでいました。
品川辺りには、大藩の薩摩藩が芝、高輪、田町に藩邸を持ち、また多くの
藩の下屋敷も点在していました。
また当時の東海道筋に当たる芝の増上寺とその支院が密集していたため、
侍と僧侶が品川妓楼の上顧客となっていたようです。
最も品川は宿場町とはいえ江戸はもう目と鼻の先、宿泊目的ではなく、
旅立つ友人を見送りがてら遊郭で遊ぶ江戸人の記録も多く残っています。
幕末、高杉晋作や久坂玄瑞など著名な長州の志士たちがよく利用したと
言われる土蔵相模もこの品川宿にあります。
江戸後期に来日した植物学者シーボルトは1826年オランダ商館長に随行
しますが、その際品川宿で立派な身なりの侍が遊郭から‘ごく自然に’
出てくるところを目撃、江戸参府旅行記で品川遊郭について以下のように
記しています。
「このような施設は料理屋と同様に、日本では生活に欠かせぬものと
されているようだ。真昼間に遊郭から出てくるのは、我々の国で言えば
喫茶店から出てくるのと同様に、問題にならないようだ」
うーん、江戸は遠いのか近いのか!?
はじめまして、こんばんは。
ご訪問頂き、ありがとうございます。
>我々の国で言えば~
こんな風に、記載されているんですか・・・
あいたたたぁ~って感じですね^^;
これからも、宜しくお願い致します。
by カリメロ (2013-11-24 20:10)
はじめまして アナログ侍 さん。
いつも御記事の更新を、楽しみにさせて頂いております。
自分は、昔っから幕末期に興味があり(多分に司馬作品の影響か^^;)、
とくに当時の人々の暮らしの様子など、大変興味深いです。
出来る事なら彼の時代に生まれ、その空気を感じたかった物です。
これからも、面白いお話をご紹介頂ける事、願っております。
よろしくお願い致します/^^)。
by 鍛冶屋 (2013-11-24 20:32)
カリメロさん
コメント有難うございます。
幕末日本を訪れた外国人の印象は概ね好意的なものが多いのですが、一方で日本人の性に対する開放的な姿勢に、彼らが戸惑う姿を
伝える記述も多いです。宗教観によるところもおおきかったのかもしれませんね。
by アナログ侍 (2013-11-24 22:58)
鍛冶屋さん
楽しみにして頂くなんて!
有難うございます。私も幕末の頃の
普通の人々の生活に興味大です。
それほど昔の事ではないですしね。
by アナログ侍 (2013-11-24 23:26)
お越しいただき有り難うございます。♩
by yakko (2013-11-25 16:48)
アナログ店主さま、こんばんは。
品川は、清潔で凛としたビジネス街、というイメージでしたが、そんな歴史があるとは驚きです。なるほど、
寺ににんべんをつけると侍・・・でも、同じ位に坊主(僧侶)が遊郭に出入りしていたなんて、ゴホンゴホン、とセキ払いしたくなりますね(笑)キッチャテンに行くぐらい自然に・・・シーボルトも小粋なことを仰いましたね。^^
久坂玄瑞は八重の桜ではダークに描かれていましたが、神社の神職の生れでしたね・・・その彼も土蔵相模とは・・・
こちらも、文字ひとつ違いで相模でなく相撲ならよかったのに・・・なんて思ってしまいました。(笑)
今日も面白ためになるお話をありがとうございます。
by 美雨 (2013-11-25 19:51)
yakkoさん
ご丁寧に有難うございます。
アナログ侍
by アナログ侍 (2013-11-25 20:55)
美雨さん
コメントどうも有難うございます。
僕もシーボルトのキッチャテンの話を
読んだとき、ちょっとツボにはまりました。
土蔵相模での素敵な時間の過ごし方を
読むと、恐らくどなたも行ってみたくなってしまうと
思いました。
by アナログ侍 (2013-11-25 21:02)